P2Pを使わずにネットワークカメラを使う

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先日の記事の続きのようなもの。余計なアプリの追加や不要な通信を遮断したいということで、P2Pのアプリを使わない前提でC7823WIPを導入しました。その代替として使っているのがIP Cam Viewer Proというところは前回書いたとおりですが、宅内からも宅外からもそれを意識しないで使うためにはいろいろと条件と準備が必要です。その備忘録を。

まず今回の備忘録ではクライアント側はroot化したAndroid端末を使用することと、自宅固定回線とVPN接続できることを前提にしているので若干ハードルは高いです。もちろん端末のroot化は自己責任です。

やることは、IP Cam Viewer Proを起動すればVPN接続してそのまま見られるようにする。ただし、自宅LANに接続中はVPN接続はしないということを自動化するというものです。

自動化のために用意するのはこの2つ、Secure SettingsとLlamaです。

Google play Secure Settings
Secure Settings
制作: intangibleObject
評価: 4.3 / 5段階中
価格: 無料 (2016/1/29 時点)
posted by: AndroidHTML v3.1


Google play Llama - Location Profiles
Llama - Location Profiles
制作: KebabApps
評価: 4.6 / 5段階中
価格: 無料 (2016/1/29 時点)
posted by: AndroidHTML v3.1

自動化にあたって有名どころはやはりTaskerだと思いますが、Llamaも同じようなことができます。しかも無料のアプリです。今回の作業はこれで行います。

まずはAndroid端末に標準のVPN接続を作成しておきます。私のSOL23の場合は[設定]-[その他の設定]-[VPN]で作業を行いました。作成した接続でVPN接続できるかを確認しておきます。

次に必要なアプリをインストールします。それぞれ設定が必要ですが、まずは先にSecure Settingsから行います。Secure Settingsを起動したら[OPTIONS]タブの[Root Actions]から、[VPN]にチェックが入っていることを確認します。

Screenshot_2016-01-29-11-54-28.png Screenshot_2016-01-29-11-54-46.png

次にLlamaの設定です。Llamaについての解説は検索するといろいろ出てくるので、ここでは今回の目的の具体的な作業についてだけ書きます。今回は3つのイベントを作成しました。まずは「自宅LAN接続」です。自宅LANに接続中は、WiFiでの接続になるので自宅で使用しているSSIDにWiFi接続中であることが条件になります。具体機には条件に[WiFiネットーワーク接続]で自宅のネットワークで使用しているSSIDに全てチェックを入れます。

Screenshot_2016-01-29-15-07-25.png

動作は[Llama変数]で変数名に「自宅LAN」、変数の値に「1」を設定しました。

Screenshot_2016-01-29-15-08-43.png

2つ目のイベントは「自宅LAN切断」として「自宅LAN接続」と逆になるよう設定します。具体的には条件に[WiFiネットワーク切断]で自宅のネットワークで使用しているSSIDに全てチェックを入れます。動作は「Llama変数」で変数名は先程と同じ「自宅LAN」、変数の値は「0」を設定しました。

そして最後に「AUTO VPN」という名前のイベントを作成します。条件は[アプリ切替え]でアプリにIP Cam Viewer Proを選択、状態は「アプリ起動、または全面化」が1つ目。そして[Llama変数]で変数名「自宅LAN」が[これなら]で変数の値「0」とします。動作は[Localeプラグイン]で[Secure Settings]を選択し、[Root Actions]-[VPN]から先に用意したVPN接続名を選択、上のフロッピーディスクのアイコンで保存するとVPN接続お動作として登録できます。

Screenshot_2016-01-29-12-40.png

結果、これらのイベントを駆使してIP Cam Viewer Proを起動すると自宅WiFiに未接続の場合は自動的にVPN接続するという動作が実現します。

ちなみに自宅でVPNサーバを運用するのはそれなりハードルが高いと思いますが、私はReadyNASにSoftEther VPNをインストールして使っています。

元々ネットワークカメラの録画サーバとしてNUCを24時間起動していたのでそちらにSoftEther VPNをインストールして運用していたのですが、NASの方にその機能を持たせられるのであればサーバの負荷も減るだろうということで切り替えました。また一般的なユーザでもNASであれば若干ハードルが下がると思うのでオススメです。我が家ではReadyNAS 316を使用していますが、SynologyやQNAPのNASでもVPNサーバを起動できるようですし、ルーターにVPNサーバ機能がある機種もあるのでその場合はより手軽に使えると思います。なおSoftEther VPNを使う場合は無料でDDNSを使うこともできるようになります。