ノートパソコンのHDD交換

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2008年11月末に購入したVAIO FW91S、最後の32bit OSのVAIOだったのですが、Androidのカスタム(主にファイル差し替え)くらいしか使っていないもの、他にノートPCが無いので帰省時などには未だにこの機種を使用することがあります。32bit OSということもあり、ソフトウェア的にも残しておきたいPCなのですが、起動にとにかく時間が掛かるのがストレスでした。Windows Vistaは遅いですよね。

というわけで、3年の保証も過ぎたことだし、まだしばらく使うでしょうということでHDDを交換してみました。前から考えていたのはSSDへの交換でしたが、現状Cドライブ/Dドライブが60GB/260GBにパーティションを切っているものの、それぞれ残り領域が約10GB/110GB程度と合計200GBほど使っているため、最低でも256GB以上のSSDしか選択肢になりえません。やはり高い。

そこで今回はこれを用意しました。

Seagate Momentus XTシリーズのST750LX003という750GBのハイブリッドHDDです。ちょうどこんな記事を見てこれに決めました。リンクの記事に詳細がありますが、7,200rpmのHDDに8GBのNANDフラッシュメモリを組み合わせて、よく読み書きするデータをフラッシュメモリにキャッシュすることで高速化を計れるというものです。


物理的なサイズは元々VAIOに入っている2.5インチ9.5mm厚のものと変わらない(ように見える)ので、底の蓋を外して差し替えるくらいの内容ですが、1つトラブルがあったのでその備忘録的なものを。

まず、元の環境は毎度おなじみのAcronis True Image 11 Homeで行いました。たまたまeSATAのExpressカードを持っていたので、元のHDDは本体に、XTST750LX003をeSATA接続で問題なくコピー完了しました。そしてHDDを差し替えて起動。デバイスの変更が検出されるので当然ながらドライバがインストールされて再起動。ここまでは想定内だったのですが、自動ログイン設定しているWindows Live Meshがエラーを吐いて起動できません(正確にはログインしようとした時点でエラーを吐く?)。Mesh Operating Environmentが云々と散々エラーを繰り返すので、環境をもう一度最初からコピーしなおしたりもしたのですが、状況は変わらず。

そこで、コチラのフォーラムの似たようなエラー状況を参考にしたりしたのですが、最終的には別の問題でした。気付いたのは、一旦Live Meshのことは置いといてWindows Updateを実行してみたことによります。

「現在サービスが実行されていないため、Windows Updateで更新プログラムを確認できません。」といったエラーになるのですが、サービスを確認しても起動しているし、どういうことだろうと調べてみると、「Intel Rapid Storage Technology Driver」を最新にすることでこの現象が解決したという情報が。結局、これで無事Windows UpdateもWindows Live Meshも正常に使えるようになりました。


探してみると、HDD交換(恐らく殆どのケースが自分と同じように容量アップ&クローン)で同様の現象が発生しているようです。AFT(Advanced Format Technology)の影響と見るのが妥当でしょうか。通常この問題はアクセス速度の低下などが起きるもののようですが、セクタのズレが発生するわけなので今回みたいな事象も発生するんでしょう。注意が必要です。

ちなみに、HDD交換で体感レスポンスはかなり上がりました。スタートアップにFirefoxとThunderbird、Excelを入れて各アプリケーション立ち上がり後にHDDのアクセスが落ち着くまでの時間を比較してみましたが、大雑把ではあるものの5分以上掛かっていたものが2分ちょっとで済むようになりました。参考までに、ベンチ比較です。

[交換前]
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CrystalDiskMark 3.0.1 (C) 2007-2010 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
-----------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]

Sequential Read : 66.048 MB/s
Sequential Write : 63.550 MB/s
Random Read 512KB : 24.998 MB/s
Random Write 512KB : 27.391 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 0.308 MB/s [ 75.2 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 0.651 MB/s [ 158.9 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 0.651 MB/s [ 158.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 0.653 MB/s [ 159.3 IOPS]

Test : 1000 MB [D: 50.5% (115.6/229.1 GB)] (x5)
Date : 2012/03/01 22:16:33
OS : Windows Vista Home Premium Edition SP2 [6.0 Build 6002] (x86)


[交換後]
-----------------------------------------------------------------------
CrystalDiskMark 3.0.1 (C) 2007-2010 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
-----------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]

Sequential Read : 92.410 MB/s
Sequential Write : 74.026 MB/s
Random Read 512KB : 43.859 MB/s
Random Write 512KB : 28.736 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 0.576 MB/s [ 140.7 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 0.361 MB/s [ 88.1 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 1.274 MB/s [ 311.0 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 0.374 MB/s [ 91.3 IOPS]

Test : 1000 MB [D: 23.1% (139.2/602.3 GB)] (x5)
Date : 2012/03/13 22:36:12
OS : Windows Vista Home Premium Edition SP2 [6.0 Build 6002] (x86)


元のHDDも7,200rpmのものでしたが、CrystalDiskMarkでもこれだけ差が出ているのでかなり快適になりました。